「ヒトラー対スターリン悪の最終決戦」中川右介著

公開日: 更新日:

 第2次世界大戦の主役はナチス・ドイツで、その最大の敵はソ連のスターリンだったとする著者が、独ソ戦の詳細を描いた歴史読み物。

 第1次世界大戦までさかのぼり、ドイツ軍の上等兵として参戦していたヒトラーと、彼より11歳上で革命運動の闘士として流刑の身だったスターリンが、権謀術数と粛清を駆使して独裁体制を確立するまでを克明にたどる。一度も会ったことはないが、お互いに自分に似た「悪いやつ」だと認め合っていた2人が、独ソ不可侵条約を結んだそれぞれの思惑から、民間人を含め4000万人も犠牲になったといわれる独ソ戦の全貌まで。文献資料を基に、独裁者の心理を分析しながらその戦いを描く。

(KKベストセラーズ 870円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  2. 2

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    安倍元首相銃撃裁判 審理前から山上徹也被告の判決日が決まっている理由

  5. 5

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  1. 6

    マツコ・デラックスがSMAP木村拓哉と顔を合わせた千葉県立犢橋高校とは? かつて牧場だった場所に…

  2. 7

    自民党は戦々恐々…公明党「連立離脱」なら次の衆院選で93人が落選危機

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の抑え起用に太鼓判も…上原浩治氏と橋本清氏が口を揃える「不安要素」