「此処にいる空海」岳真也著

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 弘法大師として親しまれている真言密教の開祖、空海の生涯には謎が多い。空海は18歳で大学に入るが2年で中退し、次に姿を現す32歳まで何をしていたか分からない。ひろさちや氏は中国に密航していたと考える。だとすれば、空海が中国語にたけていたことがうなずける。三田誠広氏は、紀州の産地を駆け巡っているうちに水銀の運搬に関わるようになり、このとき手に入れた大金が入唐の費用になったとみる。

 空海は私度僧だったのに遣唐使に選ばれたのも謎だが、語学力を買われ、中国語の通訳として船に乗ったのでは? 

 さまざまな説を俎上に載せながら、空海の生涯の謎に迫るエッセー。

(牧野出版 2700円+税)

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