「恥ずかしい」首相の原点がわかるエピソードに納得

公開日: 更新日:

「安倍晋三 沈黙の仮面」野上忠興著/小学館

 昨年の秋、安倍首相の母校である成蹊大学法学部政治学科の後輩のブログが評判を呼んだ。後輩一同は安倍の「安全保障関連法案における、学問を愚弄し、民主主義を否定する態度に怒りを覚え、また政治学を学んだとはにわかに信じがたい無知さに同窓生として恥ずかしさを禁じえ」ないというのである。

 そして、安倍に問いかける。

 就職活動の際、自己紹介で母校の名前を答えると、

「ああ、安倍晋三のね」

 と冷笑されるということを知っているか、と。

 その冷笑に含まれている意味を考えてほしい、と後輩は訴えている。

 しかし、真っ赤なアルファロメオで通学し、アーチェリー部に所属しながら雀荘に通うという学生時代を過ごした安倍には生涯それはわからないだろう。

「あなたは成蹊大学の誇りなどではなく、ただその無知で不遜な振る舞いによって、私たちの大学の名誉と伝統に泥を塗っている」と、その後輩は追撃している。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし