認知症の常識が変わる本特集

公開日: 更新日:

「治さなくてよい認知症」上田諭著

 認知症を治したいと願うのは無理からぬこと。メディアも専門医も社会全体もそうあおるため、当事者の思いも募るばかりだ。しかし、現時点では認知症を治す薬はない。そのため、患者とその家族は「認知症を治そう」「元に戻そう」という思いは捨てるべきだと、高齢者専門外来の医師である著者は言う。

 認知症になったら人生を諦めろ、ということではない。むしろ逆で、認知症と付き合いながら前向きに生きるための、発想の転換だ。長寿社会には認知症が付きもの。そのことを受け入れ、治すことではなく、長生きをしながら認知症と共存することに力を注ぐべきだと本書。

 新しい出会いや体験を通じて生活に張り合いを持たせ、豊かな認知症ライフを送るための工夫も模索していく。(日本評論社 1600円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅宮アンナ「10日婚」短期間で"また"深い関係に…「だから騙される」父・辰夫さんが語っていた恋愛癖

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 3

    砂川リチャード抱える巨人のジレンマ…“どうしても”の出血トレードが首絞める

  4. 4

    日テレ退職の豊田順子アナが定年&再雇用をスルーした事情…ベテラン局アナ「セカンドキャリア」の明と暗

  5. 5

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  1. 6

    中学受験で慶応普通部に合格した「マドラス」御曹司・岩田剛典がパフォーマーの道に進むまで

  2. 7

    吉沢亮「国宝」が絶好調! “泥酔トラブル”も納得な唯一無二の熱演にやまぬ絶賛

  3. 8

    阿部巨人“貧打の元凶”坂本勇人の起用に執着しているウラ事情…11日は見せ場なしの4タコ、打率.153

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  5. 10

    フジ・メディアHD株主総会間近…328億円赤字でも「まだマシ」と思える系列ローカル局の“干上がり”ぶり