「感染症の世界史」石弘之著

公開日: 更新日:

 人類は、さまざまな対抗手段で感染症と戦ってきた。しかし、感染症の原因となる微生物も、人間が免疫力を高め、防疫体制を強化すれば、それに対抗する手段を身につけてきた。その終わりなき戦いの歴史を振り返るサイエンス本。

 農業の開始によって定住化すると、人間同士、人間と家畜が密に接触するようになり、人間と病原体との関係が変化。まず、集団発生したのは水を介して感染する病気だった。その代表であるマラリアをはじめ、コレラやペスト、SARSなど、社会の変化のスキをつくように流行する病原体と人間の関係を解説。

 さらにピロリ菌やセックスで感染してがんを引き起こすヒトパピローマウイルス(HPV)、インフルエンザ、エイズなど人類を脅かす感染症の正体に迫る。(KADOKAWA 1080円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ