「最高のおもてなし!」竹田新著

公開日: 更新日:

 日本で最も有名な豪華客船といわれた「竜王丸」は、第2次世界大戦時に敵の魚雷で沈没した。しかしその際、乗船していた乗組員のほとんどが無事だったことから、奇跡の船とも呼ばれていた。そんな伝説の船が沈没してから75年、当時のおもかげをそのままに、竜王丸が再現されることになった。

 フリーの雑誌記者・芝田大五郎は、竜王丸にまつわる記事を子ども向けオカルト雑誌に書くため、セレモニーが行われる2017年7月10日に新生竜王丸の進水式に出向く。

 芝田の脳裏には、ある老人が書き残した竜王丸でタイムスリップしたという手記の真相を確かめたいという思いがあった。

 幼少期から子役として小劇場の舞台に立ち、山野海の名で女優としても活躍しながら、劇団「ふくふくや」の脚本や劇団「ゴツプロ」の演出・作家としても活動する著者の初めての小説。過去と未来が錯綜する「竜王丸」を舞台に、個性的な人々の人生模様がユーモラスに描かれている。(幻冬舎 1400円+税)

【連載】週末に読みたいこの1冊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か