「『霊魂』を探して」鵜飼秀徳著

公開日: 更新日:

 経済誌記者をしていた著者は、東日本大震災の1年後、産経新聞で、幽霊が被災者を悩ませているという記事を読んだ。調べてみると、「津波で流された子どもが家を駆けまわっている姿を見た」などの話が6年間で175件あったが、阪神・淡路大震災の報道で幽霊の話は0件だった。阪神・淡路大震災の行方不明者は3人だが、東日本大震災は2546人と多い。

 そこには供養しなければ「浮かばれない」という日本人の霊魂観があるのではないかと考え、著者は仏教やキリスト教など20の宗教法人や僧侶に霊魂に関するアンケートを行って、それを分析した。

 現代日本人の「霊魂観」を見つめたリポート。

 (KADOKAWA 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言