「スキャンダル除染請負人」田中優介著 田中辰巳監修

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 四ツ谷駅近くのDCB社を製薬会社の社長の三波聡が訪れた。女子サッカー選手の吉田茜とホテルで一緒にいるところを、週刊誌の記者に写真を撮られたという。だがまだ男女の関係はなく、不倫は「未遂」である。危機管理コンサルタントの橘沙希は、リスクランクは上から2番目のレベル6だと判断した。

 ところが、三波の会社は茜の所属チームのスポンサーだという。三波が立場を利用して関係を迫ったと邪推される可能性がある。茜が三波に相談した内容も深刻で、ランクは7に上がった。沙希は先手を打って謝罪会見をすることにした。(「第1章」)

 企業のリスクマネジメントに携わってきた著者によるリアリティーに満ちた企業小説。

 (プレジデント社 1600円+税)

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