「最新版 日本の15大財閥」菊地浩之著
戦前の主な財閥の沿革と、その傘下企業の戦後から現在までの変遷をたどる財閥研究書。
財閥を「富豪の家族・同族の封鎖的な所有・支配下に成り立つ多角的事業体」と定義して、金融・産業を広く網羅した総合財閥である三井・三菱・住友に加え、現代企業まで系譜がつながる全15財閥を紹介する。
財閥の勃興は明治維新後で、江戸時代の富商が財閥になったケースと、低身分の商人から一代で財閥を築いたケースに大別できる。前者は三井・住友に加え、鴻池・山口・川崎金融の5つでいずれも金融財閥。後者は明治政府と結託して巨万の富を蓄えた三菱・大倉の他、銀行業主軸の安田や、セメントから事業を展開した浅野などがある。
各財閥の変遷をコンパクトに学べる営業マン・就活生必携の書。
(KADOKAWA 720円+税)