「R.S.ヴィラセニョール」乙川優三郎著

公開日: 更新日:

 フィリピンと日本の血を引く駆け出しの染色家のレイは、老舗呉服商との取引にこぎ着ける。そんなある日、父のリオががんで入院。手術を終え、退院するやリオは、フィリピンへ里帰りする。リオにとって弟妹はかけがえのない存在で、これまでも母の君枝を残し、単身で何度も里帰りをしていた。

 工芸展で作品が入賞し、レイが染色家として着実に人生を進める中、リオのがんが再発。再び手術を受け小康状態になったリオがまた里帰りをすると言い出した。

 心配したレイの知らせで、叔父のフェルが来日。レイはフェルから、マルコス時代に青春を送った父の過酷な過去を教えられる。

 メスティソ(混血)として生きてきたレイの芸術家としての葛藤と、家族の物語を描く長編。

(新潮社 550円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    TBS「ラヴィット!」の“テコ入れ”に不評の嵐! グダグダぶりを楽しむ独自性損失で視聴者離れ加速危機

  2. 2

    「おい、おまえ、生意気なんだよ」 野村監督は俺の挨拶を“ガン無視”、暴れたろうかと考えた

  3. 3

    「オールスター感謝祭」で“ブチギレ説教” …島崎和歌子は今や「第2の和田アキ子」の域

  4. 4

    NHK朝ドラ「風、薫る」巻き返しを阻む“最大のネック”…見上愛&上坂樹里Wヒロインでも苦戦中

  5. 5

    米国とイランが2週間の停戦合意も日本は存在感ゼロ…お粗末すぎた高市外交を識者「完全失敗」とバッサリ

  1. 6

    スピードスケート引退・高木美帆にオランダが舌なめずり “王国復権の切り札”として白羽の矢

  2. 7

    高市政権が非情の“病人切り捨て”強行で大炎上! 高額療養費見直し「患者の意向に沿う」は真っ赤なウソ

  3. 8

    ブチ切れ高市首相が「誤報だ!」連発 メディア、官邸、自民党内…渡る政界は「敵ばかり」の自業自得

  4. 9

    JFAは森保一氏の“囲い込み”に必死 W杯後の「次の日本代表監督」のウワサが聞こえない謎解き

  5. 10

    『エニイ・タイム・アット・オール』1964年のジョンのギターを聴くだけで元気が出る