「出家への道」プラ・アキラ・アマロー(笹倉明)著

公開日: 更新日:

 直木賞作家の著者は、2005年にタイ・バンコクに移住。そして、16年にチェンマイで出家してテーラワーダ(上座部)仏教の僧となる。出家に至るまでの人生の経緯と、テーラワーダ仏教の核心が凝縮した「出家(得度)式」の詳細を伝えながら、タイ仏教について語る回想記。

 タイへの移住は経済的な行き詰まりが原因だった。1980年の作家デビュー後、数々の賞を受賞して作家としての地位を築いた氏だが、次第に書けなくなり、その不安から、周囲の甘言に乗せられて副業に手を出し失敗を重ねてしまう。その結果、取材で旅したことがあるタイへ逃げるように移住をしたという。

 自らの若き日の不善の行為も赤裸々に告白しながら、俗世を捨て仏の道を歩み始めるまでの日々を振り返る。

 (幻冬舎 780円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトバンクに激震!メジャー再挑戦狙うFA有原航平を「巨人が獲得に乗り出す」の怪情報

  2. 2

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    草間リチャード敬太“全裸騒動”にくすぶる「ハメられた」説…「狙った位置から撮影」「通報が早い」と疑問視する意見広がる

  5. 5

    維新の「議員定数1割削減」に潜む欺瞞…連立入りの絶対条件は“焼け太り”狙った露骨な党利党略

  1. 6

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  2. 7

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  3. 8

    「これが寝るってことだ」と感激…女優の岡崎友紀さん変形性股関節症との苦闘

  4. 9

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  5. 10

    公然わいせつ容疑で逮捕→釈放も“連帯責任”…Aぇ! group草間リチャード敬太の芸能界復帰はイバラの道