「人生の1冊の絵本」柳田邦男著

公開日: 更新日:

 近年、絵本の世界が新しいルネサンス期を迎えており、多様な人生の課題について絶妙な回答例といえる作品が次々と生み出されている。大人でもじっくりと読むと小説とはまた異なる独特の深い味わいがあり、「この世は生きるのに値するのか」「亡き人の魂はどこにいるのか」など身近ながら深遠な課題にも答えてくれるという。人生に寄り添ってくれる、そんな絵本を紹介しながら、その深い魅力についてつづったブックエッセー。

 生まれつき右手の指がない長女を育てる蘆野家の支えとなった「さっちゃんのまほうのて」をはじめ、心の領域の問題を平易、的確に描き出す「きょうは、おおかみ」や、少女の“こころのひみつ”をテーマにした「ひみつのビクビク」など150冊もの絵本を網羅。

(岩波書店 980円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…