「ワインの科学」ジェイミー・グッド著 梶山あゆみ訳

公開日: 更新日:

 ワインの魅力に科学の目で迫ったベストセラー。

 ワインの原料となるブドウには5000~8000もの品種があり、そこから多種多様なワインが造られる。しかし、実はそれらはすべてひとつの種、ヴィティス・ヴィニフェラから生まれた。植物としてのブドウの仕組みから、新品種が生まれる過程、そして近年、日本人によって明らかになった果皮の色の違いが生まれるメカニズムなど、まずは栽培の科学を解説。

 さらに人々の間で物議を醸す「テロワール」(ブドウ畑の環境とワインの質の関係)、ビオディナミ(超科学的な農法)など。ブドウからワインが生まれるまでの過程を科学的に解説する一方で、その過程で使用される各技術や人為的介入を科学の視点で探る愛好家必読の書。

(河出書房新社 1300円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  4. 4

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  5. 5

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  1. 6

    巨人が助っ人左腕ケイ争奪戦に殴り込み…メジャー含む“四つ巴”のマネーゲーム勃発へ

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    支持率8割超でも選挙に勝てない「高市バブル」の落とし穴…保守王国の首長選で大差ボロ負けの異常事態

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝