「ヨーロッパの都市伝説」片野優、須貝典子著

公開日: 更新日:

 歴史と伝統が脈打つヨーロッパは、怪奇譚や都市伝説の宝庫。その中から13話を選び、その真相に迫る面白読み物。

 1933年、ブダペストのパブで生まれた曲「暗い日曜日」は、自殺ソングと呼ばれる。レコーディングされるとすぐに人気が出たが、ラジオ局のディレクターをはじめ、少女や官僚など自殺者が相次ぎ、遺体の傍らには楽譜やレコードがあったという。その数、同国だけで157人、世界で数百人にのぼり、当局はラジオで流すことを禁じる事態に。曲が生まれた背景や、歌詞の分析、そして作曲者の人生まで追いながら、同曲と自殺の関係を読み解いていく。

 その他、大勢の処女を殺害したといわれる「血の伯爵夫人」など、現地での取材を交え、都市伝説の謎を解き明かす。

(祥伝社 940円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  4. 4

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 5

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  1. 6

    参院選で公明党候補“全員落選”危機の衝撃!「公明新聞」異例すぎる選挙分析の読み解き方

  2. 7

    「愛子天皇待望論」を引き出す内親王のカリスマ性…皇室史に詳しい宗教学者・島田裕巳氏が分析

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    松岡&城島の謝罪で乗り切り? 国分太一コンプラ違反「説明責任」放棄と「核心に触れない」メディアを識者バッサリ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒