「ジェノサイド国家中国の真実」于田ケリム、楊海英著

公開日: 更新日:

 中国政府が「新疆ウイグル自治区」で進める非人道的な弾圧の実態を伝える告発の書。

 2017年以降、ウイグルでは1000カ所を超える「強制収容所」が設けられ、100万人(一説には300万人とも)のウイグル人を収容。正当な理由もないまま強制収容されたウイグル人は、外部との接触を絶たれ、ウイグル人としての文化や伝統を放棄することを強制され、ウイグル語による日常会話まで禁じられている。さらに中国共産党と習近平への忠誠を強制する洗脳教育が行われている。

 また、女性には不妊処置がなされウイグル人の出生数は激減。2年間で出生率が半減したという。ウイグル人が強制労働させられている工場は日本企業とも関わりが指摘されており、決して他人事ではない。

(文藝春秋 902円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  3. 3

    「おこめ券」迫られる軌道修正…自治体首長から強烈批判、鈴木農相の地元山形も「NO」突き付け

  4. 4

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  5. 5

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  1. 6

    12月でも被害・出没続々…クマが冬眠できない事情と、する必要がなくなった理由

  2. 7

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  4. 9

    黄川田地方創生相が高市政権の“弱点”に急浮上…予算委でグダグダ答弁連発、突如ニヤつく超KYぶり

  5. 10

    2025年のヒロイン今田美桜&河合優実の「あんぱん」人気コンビに暗雲…来年の活躍危惧の見通しも