「団地と移民」安田浩一著

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 1955年、戦後の深刻な住宅不足の解消と住環境向上のため、日本住宅公団が設立され、公共事業として各地に団地が建設された。しかし、建設から半世紀以上が経ち、多くの団地が都会の「限界集落」と化している。そんな団地の今を取材したルポ。

 1960年に入居が始まった千葉県松戸市の常盤平団地は約5000世帯の住人の半数近くが65歳以上の高齢者で、孤独死が大きな問題となっている。一方、埼玉県川口市の芝園団地は全2500世帯の半数が外国人住人で、団地外から排外主義者の嫌がらせが続く。

 他にも、ロマンポルノの「団地妻 昼下りの情事」の舞台となった神代団地(調布市・狛江市)や、移民が多く暮らすパリ郊外の団地など各地の団地を訪ね、住人たちの取り組みを伝える。

(KADOKAWA 1012円)

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