「ヘイトクライムとは何か」鵜塚健、後藤由耶著

公開日: 更新日:

「ヘイトクライムとは何か」鵜塚健、後藤由耶著

 ヘイトクライムとは障害者や性的少数者ら特定の属性の人たちへの差別意識を動機にした犯罪。以前から繰り返されてきたが、近年は単独で実行され、短期間で一気に過激な行為に手を染める形態が目立つという。

 さらに、ネット上にはそうした犯行を賛美する声があふれている。こうした現状が続けば、関東大震災での外国人を標的にした大量虐殺のようなことが再び起こりかねない。

 本書はそうした危機意識のもと、2021年に京都のウトロ地区で起きた放火事件や、翌年の大阪・コリア国際学園放火事件、朝鮮学校への脅迫や生徒への暴行、ヘイトスピーチなど、繰り返される在日コリアンを標的にした民族差別を取り上げ、差別の構造を解き明かし、社会的背景に迫る。

(KADOKAWA 1034円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁の「清純派枠」を狙うのは"二股不倫報道”の田中圭と同じ事務所の有望株という皮肉

  2. 2

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  3. 3

    橋本環奈『天久鷹央の推理カルテ』コア視聴率も低迷…パワハラ報道前からあった"上げ底人気"疑惑

  4. 4

    趣里と三山凌輝に結婚報道…“希代のワル”羽賀研二を彷彿とさせる男の登場に水谷豊どうする?

  5. 5

    慶応幼稚舎の願書備考欄に「親族が出身者」と書くメリットは? 縁故入学が横行していた過去の例

  1. 6

    ベッキー不倫騒動が教訓 LINEはこうして筒抜けになる

  2. 7

    自民“裏金議員”西田昌司氏が沖縄戦に許しがたいイチャモン…次期参院選に推薦した公明は真っ青

  3. 8

    上智大は合格者の最大40%も…2021年から急増した「補欠合格」の現状

  4. 9

    人間の脳内のマイクロプラスチック量は「使い捨てスプーン」サイズ…8年前より1.5倍に増えていた

  5. 10

    嵐「解散ビジネス」で荒稼ぎの皮算用…総売り上げは500億に? 2026年5月に活動終了