春画鑑賞がもっと楽しくなる本特集

公開日: 更新日:

「江戸艶本大事典」林美一著

 艶本・春画研究の第一人者であり、収集家としても高名な著者が記した春画事典。約1000点の作品を五十音順にまとめ、絵師や作者名、刊行時期などのデータを掲載。春画上級者に薦めたい永久保存版だ。

 禁制と弾圧を受け続けた春画だからこそ、作者不明などの謎も多いが、著者自らの推理と見解を披露。構図の良し悪し、筆力の差などで、真の作者を探る見識の深さに驚かされる。

 春画を巡る壮大なミステリーをひもとく手引書ともなっている。掲載されている図版はモノクロだが、その点数の多さは他の追随を許さない。まさに大事典の名にふさわしい、満足の一冊。(河出書房新社 1万3000円+税)



最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  2. 2

    初の黒人力士だった戦闘竜さんは難病で入院中…「治療で毎月30万円。助けてください」

  3. 3

    吉沢亮は業界人の評判はいいが…足りないものは何か?

  4. 4

    「俺は帰る!」長嶋一茂“王様気取り”にテレビ業界から呆れ声…“親の七光だけで中身ナシ”の末路

  5. 5

    吉沢亮「国宝」150億円突破も手放しで喜べない…堺雅人“半沢直樹ブーム”と似て非なるギャラ高騰の行方

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    トイレ盗撮も…谷村新司が息子を叱れない“恥ずかしい過去”

  4. 9

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  5. 10

    西野カナ×Perfumeショットにファンびっくり…ザワつき巻き起こした「のっち不在ショット」を読み解く