春画鑑賞がもっと楽しくなる本特集

公開日: 更新日:

性器が誇張して描かれている理由に迫る最新入門書

 今秋「春画」が沸いている。元首相の細川護煕氏が理事長を務める永青文庫(文京区)で、日本初の春画展を開催しているからだ。春画のグラビア掲載を巡り、「週刊文春」編集長が3カ月休養の処分を受けるなど、巷でも話題沸騰。わいせつか芸術か、の論争はさておき、春画を慈しみ、いとおしむための本をいくつか紹介しよう。

 日本人は根っからのスケベである。カラッと笑い飛ばす、あけすけな性もあれば、オールラウンドな変態性欲を謳歌する自由な精神もある。その証拠が江戸時代に隆盛を極めた「春画」である。今、にわかに注目されている春画の入門編として薦めたいのが車浮代著「春画入門」(文藝春秋 900円+税)だ。

 浮世絵の発祥、多色刷りの技法から春画の成り立ちまで、素人でもわかりやすいよう詳細な解説を展開している。「そんな教科書的なことはさておき」と思うなかれ。素人が最も気になるお題に切り込んでいるのだ。

「なぜ春画の性器は誇張されて巨大に描かれているのか」という疑問である。欧米人は日本男性の性器を「UTAMARO(ウタマロ)」と呼ぶらしい。春画に描かれた巨大な男根に驚愕し、あらぬ誤解を呼んだという話もある。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?