著者のコラム一覧
大高宏雄映画ジャーナリスト

1954年浜松市生まれ。明治大学文学部仏文科卒業後、(株)文化通信社に入社。同社特別編集委員、映画ジャーナリストとして、現在に至る。1992年からは独立系を中心とした邦画を賞揚する日プロ大賞(日本映画プロフェッショナル大賞)を発足し、主宰する。著書は「昭和の女優 官能・エロ映画の時代」(鹿砦社)など。

春興行に暗雲…若者少ない&新型肺炎で前年同月比90%割れ

公開日: 更新日:

 今年に入り、映画興行が振るわない。昨年の記録的な成績が嘘のようである。1月は昨年同月比実績(興収)の90%を切るシネコンも多かった。作品的には1月以降の公開では、今のところ興収10億円超えが2本のみ。12月末公開ながら、現在、群を抜く大ヒットは、アカデミー賞効果絶大で興収30億円間近の韓国映画「パラサイト 半地下の家族」だけだ。

 邦画も洋画も、期待作が軒並み低調だった。邦画では、岩井俊二監督の「ラストレター」、大沢たかお主演の「AI崩壊」。洋画では、クリント・イーストウッド監督の「リチャード・ジュエル」、マット・デイモン主演の「フォードVSフェラーリ」(写真)などが期待を裏切った。

 総じて、出来が悪いわけではない。とくに洋画の2本は傑作だった。となると、問題はどこにあるのか。ひとつ言えるのは、いずれも若い観客が少ないことだ。邦画では、コミック原作や若手人気俳優出演という話題性が乏しいと、若者は一気に引いていく。洋画は傑作といっても、題材的に若い人向きではない。

 新型コロナウイルスの影響も出始めている。シネコン関係者は、とくに年配者が、映画館に行くのを控えているのではないかとの見方をしている。「パラサイト」のような話題作はともかく、積極的に見たい作品がなければ、人混みを避ける年配者が増えてきても、不思議ではない。

 年が明けて、すでに2カ月近くなり、映画興行は昨年とはかなり様相が違っている。「パラサイト」人気は今年最初のトピックだが、話題作の減少含めて、不安材料が多過ぎる。3月からの春興行も、ファミリー層の動きが非常に気になる。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網