キャイ~ン天野ひろゆきさん「体力のある50代のうちに富士山の頂上からの景色を一度は見てみたい」
筆不精だけど、90年代の笑いを書き残したい
仕事面では本を出したい。3年前にゲンダイさんでお話しさせていただいたキャイ~ンの初代マネジャーの話を中心に。いろんなエピソードを書き残しておきたいなあと思っています。
そこに若かった90年代ごろのテレビとお笑いのことも加えて。90年代というのは、80年代の漫才ブームとひょうきん族、そして2000年以降のM-1の芸人ブームの間なので、書いている人が少ないですからね。
仲のいい鈴木おさむさんに話してみたら「それ、いいですよ! ドンドン書いてください」と言われましたが、なかなか筆無精で(笑)。
本は料理に関して、何冊か出させてもらいました。デビュー前は地元の店で洋食を作り、デビュー後はグルメ番組で食べる仕事が多く、今YouTubeでひたすら料理しています。僕が考案したメニューをコンビニさんとコラボさせていただいたこともあるんです。
だから、オリジナルのメニューをたくさん作って、多くの人に食べてもらって「あまのっちの料理食べたい」と言われるようになるのも夢の一つですね。
ウドちゃんとのコンビに関しては漫才を続けることかな。インタビュー前日、「ネタパレ」(フジテレビ系)の収録があり、テレビですごく久々に漫才をやったんです。
今のM-1のような研ぎ澄まされた漫才ではまったくないですし、うまく回収される展開もないけど、僕らにしか出せない味が出ていた気がします。ヘンな味が(笑)。だから、漫才は死ぬまで定期的にやりたいと思っています。
5月の「THE SECOND」でザ・ぼんちさんの漫才を見て力をもらいましたしね。80年代の漫才ブームの「THE MANZAI」を見ていた頃、僕はまだ子どもでツービートさんや紳助・竜介さんのネタがちょっと難しくて、わかりやすいギャグのぼんちさんが大好きでしたから。僕らの登場の「キャイ~ン」のポーズとか、ぼんちさんの影響が大きいんですよ。僕らもぼんちさんをめざして漫才を続けようと思います。
(聞き手=松野大介)
▽天野ひろゆき(あまの・ひろゆき) 1970年3月、愛知県出身。91年にウド鈴木とキャイ~ンを結成。現在「うまいッ!」(NHK)、「スイッチ!」(東海テレビ)などレギュラー多数。YouTube「キャイ~ンのティアチャンネル」配信中。