がん治療革命の牽引役 「オプジーボ」に最後の望みを託す

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 世界中の医学界も注目している抗がん剤「オプジーボ」は、どのようにしてがんを攻撃するのか。

■「がん免疫監視」システムを正常に戻しがんを消滅させる

 そもそも、がんには免疫細胞の攻撃から逃れる仕組みがある。がん細胞の表面にある「PD-L1」というタンパク質が免疫細胞の「PD-1」というタンパク質をつかみ、がん細胞への攻撃にブレーキをかけるのだ。

 オプジーボは、あらかじめ「PD-1」をカバーすることで、がん細胞に免疫細胞がつかまれないようにして、がん細胞を攻撃させる。

 人の体内では毎日数千個ものがん細胞が生じているが、免疫はこれを排除してがん発症を防いでいる。オプジーボは本来、人が持つ「がん免疫監視」システムを正常に戻すことで、がんを消滅させる薬なのだ。

 栃木県内で、代々歯科医院を開業しているAさん(62)が言う。

「私は昨年から、このオプジーボの使用に踏み切りました。病名は『小細胞肺がん』(肺がんの20%を占める)です」

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