がん治療革命の牽引役 「オプジーボ」に最後の望みを託す

公開日: 更新日:

「人類最大の敵である“がん”に勝利できるかもしれない」――。世界中のがん研究者から熱い視線が注がれているのが、新しいコンセプトの抗がん剤オプジーボ」(一般名・ニボルマブ)だ。2014年の登場以来、その効果や副作用がさまざま報じられているが、「がん治療革命の牽引役となる」との噂は本当なのか?

 オプジーボは、免疫学の研究では世界的に知られている京都大学の本庶佑教授(現・静岡県公立大学法人理事長)を中心に、小野薬品工業(本社・大阪)等で研究・開発された。

 日本では、昨年7月に世界に先駆けて根治切除不能な「メラノーマ」(悪性黒色腫)の治療薬として承認され、近く切除不能の「非小細胞肺がん」も対象となる方針だ。その効果は抜群で、2012年に世界的権威のある医学雑誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」で「過去30年で試みられたがん免疫療法で、最も高い奏効率(がん消失または一定割合以上縮小した人の割合)」と称されたほどだ。

 現在、世界中で前立腺がん、大腸がん、腎細胞がんなど多くのがん種での試験が行われ、有効例が認められていることから、順次適応拡大される見込みだという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  3. 3

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  1. 6

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 7

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  5. 10

    日本ハムはシブチン球団から完全脱却!エスコン移転でカネも勝利もフトコロに…契約更改は大盤振る舞い連発