原因の多くは心理的ストレス…腰痛は“気”で治す病だった

公開日: 更新日:

 老若男女、多くの人を苦しめている腰痛。そのうちの85%は痛みの原因が分からず、診断がつけられない。どこで診てもらっても、何をしても消えない痛みには、「心」が関係している可能性があることが、近年の研究で分かってきた。

「腰の痛みが3カ月以上続くものを慢性腰痛といいますが、原因がよく分からなくて痛みが長引くかなりのケースで、心理的なストレスが関係していると考えられます」

 こう言うのは、腰痛のスペシャリストである福島県立医科大学医学部整形外科学講座の大谷晃司教授だ。大谷教授のもとには、原因不明の腰痛で悩む患者が、全国から1年間に延べ1万人も足を運んでいる。大谷教授によると、心理的なストレスが腰の痛みを引き起こすケースは2つある。

「1つはストレスによって、痛みをコントロールする脳のメカニズムがうまく働かなくなっている場合です。実際よりも痛く感じたり、痛みのもとは消えているのにまだ痛いと神経回路が錯覚したりします。もう1つは、ストレスが体の痛みとして出る場合。仮病ではなく、本人は本当に腰が痛いと感じています。この状態を専門用語で『身体表現性障害』といいます」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 4

    大山悠輔に続き石川柊太にも逃げられ…巨人がFA市場で嫌われる「まさかの理由」をFA当事者が明かす

  5. 5

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 8

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  4. 9

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 10

    タイでマッサージ施術後の死亡者が相次ぐ…日本の整体やカイロプラクティック、リラクゼーションは大丈夫か?