著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

5時間以上テレビを見る人は肺塞栓症に注意 死亡リスクも

公開日: 更新日:

「エコノミークラス症候群」という言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。座席の狭い航空機のエコノミークラスで長時間、座ったままといった状況では、足の静脈内の血流が悪くなり、血管内に血の塊(血栓)ができやすくなります。この血栓が血流を巡って肺動脈に詰まってしまうと、「肺塞栓症」という病気を引き起こします。呼吸困難や、死亡することもある恐ろしい病気です。

 長時間にわたり同じ姿勢を維持することが肺塞栓症の危険因子といえますが、テレビを長時間見続けるのも、姿勢に変化が少ないように思われます。実際のところ、テレビを見続けていると肺塞栓症を起こしてしまうものなのでしょうか。

「テレビの視聴と肺塞栓症による死亡リスク」を検討した論文が米国心臓病学会誌(2016年7月26日付)に掲載されています。この研究は日本の大規模コホートを解析した観察研究で、8万6024人が解析対象となりました。1日のテレビの視聴時間を「2.5時間未満」「2.5~4.9時間」「5時間以上」の3つのカテゴリーに分類し、死亡リスクを比較。年齢や性別、高血圧の有無、喫煙状況など結果に影響を与えうる因子で調整して解析しています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」