【早老症】千葉大学医学部付属病院/糖尿病・代謝・内分泌内科(千葉県千葉市)

公開日: 更新日:

「医師は教科書でこういう病気があることは知っていても、患者さんは白髪があれば染めるし、脱毛もカツラを着けてしまえば分かりません。それに有病率が5万~6万人に1人なので知名度が低く、診断できる医師が少ないのです」

 そのため横手教授らは、世界に先駆けて「診断・診療ガイドライン」(2012年版)を作成。現在、唯一の手引書として活用されている。確定診断は、最終的には遺伝子検査が行われるが、国内の大学病院で実施しているのは同院のみ。全国から検体(血液など)が送られてきており、ここ4~5年で50症例が確定されているという。

「早期診断が重要なのは、この病気の2大死因として動脈硬化による『心筋梗塞』や『悪性腫瘍(皮膚がん、骨肉腫、甲状腺がんなど)』の合併が多いからです。足の傷による難治性皮膚潰瘍によって切断する患者さんも少なくありません。早く診断がつけば、それらの合併症の予測がつき、早くから対策がとれるのです」

 患者の6割は40歳までにインスリン抵抗性の糖尿病を発症する。インスリン注射が効かないことが多いが、その場合にはチアゾリジン系の飲み薬を使えば改善が可能。足の難治性皮膚潰瘍の予防のため、患者の3人に2人は処方されたオーダーメードの靴を使用しているという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    小泉進次郎「無知発言」連発、自民党内でも心配される知的レベル…本当に名門コロンビア大に留学?

  2. 2

    クビ寸前フィリーズ3A青柳晃洋に手を差し伸べそうな国内2球団…今季年俸1000万円と格安

  3. 3

    高畑充希は「早大演劇研究会に入るため」逆算して“関西屈指の女子校”四天王寺中学に合格

  4. 4

    9日間の都議選で露呈した「国民民主党」「再生の道」の凋落ぶり…玉木vs石丸“代表負け比べ”の様相

  5. 5

    国分太一コンプラ違反で無期限活動休止の「余罪」…パワハラ+性加害まがいのセクハラも

  1. 6

    野球少年らに言いたい。ノックよりもキャッチボールに時間をかけよう、指導者は怒り方も研究して欲しい

  2. 7

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 8

    ドジャース大谷「二刀流復活」どころか「投打共倒れ」の危険…投手復帰から2試合8打席連続無安打の不穏

  4. 9

    28時間で150回以上…トカラ列島で頻発する地震は「南海トラフ」「カルデラ噴火」の予兆か?

  5. 10

    自転車の歩道通行に反則金…安全運転ならセーフなの? それともアウト?