著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

毎日朝食を取らない人は心臓病が多い

公開日: 更新日:

 毎朝、しっかり朝食を食べることは健康的なイメージがありますが、ギリギリまで寝るために朝食抜きが習慣になっている人もいるはずです。過去には、朝食をしっかり取らない食習慣が肥満や生活習慣病の発症リスク増加につながるという研究報告もありました。とはいえ、こうした食習慣が心臓病脳卒中の発症リスクを高めるかどうかについては、あまりよく分かっていませんでした。

 そんな中、日本人における朝食の摂取頻度と心臓病や脳卒中発症の関連を検討した観察研究の論文が、米国の心臓病協会が発行する脳卒中専門誌(2016年2月号)に掲載されました。

 この研究では、45~74歳で心臓病のない8万2772人(男性3万8676人)が対象となりました。被験者は、朝食の摂取頻度に応じて「0~2日/週」「3~4日/週」「5~6日/週」「毎日」の4つのグループに分けられています。なお、結果に影響を与えうる「年齢」「性別」「飲酒状況」「喫煙状況」「睡眠時間」などの因子で、統計的に補正を行い解析しています。

 研究の結果、「毎日」朝食を食べる人に比べて、「週に0~2回」の人では心臓病の発症が14%、脳卒中の発症が18%、統計学的にも有意に増加しました。また、脳卒中の中でも特に脳出血では36%のリスク増加が示されています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  3. 3

    上野樹里“ガン無視動画”にネット騒然! 夫・和田唱との笑顔ツーショットの裏のリアルな夫婦仲

  4. 4

    巨人・阿部監督に心境の変化「岡本和真とまた来季」…主砲のメジャー挑戦可否がチーム内外で注目集める

  5. 5

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  1. 6

    松本潤&井上真央の"ワイプ共演"が話題…結婚説と破局説が20年燻り続けた背景と後輩カップルたち

  2. 7

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」

  3. 8

    参政党トンデモ言説「行き過ぎた男女共同参画」はやはり非科学的 専業主婦は「むしろ少子化を加速させる」と識者バッサリ

  4. 9

    松本潤「19番目のカルテ」の評価で浮き彫りに…「嵐」解散後のビミョーすぎる立ち位置

  5. 10

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ