クーラーで足だけ冷たい人 その症状は重大病の前触れかも

公開日: 更新日:

「クーラーを浴びても上半身が涼む前に足が冷たくなる」「足が重く、歩くとだるさを感じる」――こんな症状がある人は「末梢動脈疾患」(PAD)を疑った方がいい。かつては「閉塞性動脈硬化症」(ASO)と呼ばれたこの病気は、手足の末梢の動脈硬化が進んだ病気。放っておくと心筋梗塞を起こしたり、足を切断することにもなりかねない。東邦大学名誉教授で平成横浜病院健診センターの東丸貴信医師に聞いた。

 田中智明さん(仮名、65歳)は定年後、家に引きこもるようになった。外出するのはコンビニで週刊誌を買うときくらい。大半はテレビを見るなどして自宅で過ごしていた。

 そんな田中さんを2年前の夏、胸をつかまれるような強い息苦しさが襲った。担ぎ込まれた病院で血管内治療を行い、ことなきを得たが、心筋梗塞だった。

「田中さんは重度の糖尿病を患っていて、心筋梗塞で倒れる数年前から足に重だるさを感じていました。少し歩くと右側のふくらはぎに痛みが走ったそうです。家に引きこもっていたのはそのためです。倒れた当時は、クーラーにあたると上半身が涼しくなる前に足が冷たくなった。田中さんは“単なる冷え性”と考えたようですが、末梢動脈疾患を患い足の動脈が塞がっていたのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  3. 3

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 4

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  5. 5

    日銀を脅し、税調を仕切り…タガが外れた経済対策21兆円は「ただのバラマキ」

  1. 6

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  2. 7

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 8

    林芳正総務相「政治とカネ」問題で狭まる包囲網…地方議員複数が名前出しコメントの大ダメージ

  4. 9

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  5. 10

    角界が懸念する史上初の「大関ゼロ危機」…安青錦の昇進にはかえって追い風に?