「おはよう」言えず 青木美保は発声障害から復帰に10年

公開日: 更新日:

 復帰のOKが出たのはその翌年です。“もう歌わなくても生きていける”と考えるようになったことで、気が楽になったのでしょうか。以前のように楽に、発声することを意識せずに声が出せるようになったんです。

 “たかが声が出ないくらい大したことない”と思う人もいるかもしれません。でも、どんな心身の機能でも失ってみないと、その苦しさは分かりません。ひとつ失うことで心が病んで、どんどん悪循環にはまっていく……。そんな経験をしたからこそ、「健康が一番」と思うようになりました。

 ストレスをためないように「多少太ってもいいか」と思ったり、腹が立つ出来事があっても、いい方向に考えることにしました。たとえば「歌えない10年間があったけれど、その分、喉を使っていなかったから、私の声帯は10年若い。10年長く歌える」って。

 何より今は、歌わせてもらえる場所があることがどれだけ幸せか、ということを噛みしめる毎日です。

▽あおき・みほ 1966年、熊本県生まれ。84年に「人生三昧」でデビューし、数々の音楽祭新人賞を受賞。その後も五木ひろし作曲の「夢一輪」、堀内孝雄作曲の「化粧」などがヒットする。2001年から活動を休止したが、11年に復帰。復帰第5弾となる新曲「花海棠」(麻こよみ作詞、岡千秋作曲)が発売中。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」