自覚症状なき誤嚥の原因 ラクナ脳梗塞とはどんな疾患か

公開日: 更新日:

 肺炎は日本人の死因の第3位。それによる死亡者の大半が65歳以上の高齢者だ。池袋大谷クリニックの大谷義夫院長は、「特に要注意なのは唾液」と指摘する。

 大谷院長によれば、高齢者の死亡原因になる肺炎の70%を占めるのが誤嚥性肺炎。食べ物や唾液などが気管に詰まり、炎症を起こす。

 誤嚥は大きく2つに分けられる。

 ひとつは、食べ物や飲み物を気管に詰まらせ、むせる「顕性誤嚥」。“はっきり分かる”の意味である「顕性」が示すように、本人も周囲も気付きやすい。

 ところが、もうひとつの「不顕性誤嚥」は、夜間睡眠中に、唾液や胃酸が気道に流れ込んで誤嚥する。

「口腔内にアイソトープという放射性物質を付着させて行う研究では、高齢者では夜間にしばしば不顕性誤嚥を起こしているという結果が出ています。ところが、不顕性誤嚥は自覚症状がほぼないため、見逃されているケースが珍しくありません」

 顕性誤嚥の場合、喉の筋力の低下が主な原因。筋肉量減少で全身の筋力低下や身体機能の低下が起こるサルコペニアが近年注目を集めているが、顕性誤嚥にはサルコペニアが関係しているケースもあり、十分な栄養管理が必要になる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 4

    大山悠輔に続き石川柊太にも逃げられ…巨人がFA市場で嫌われる「まさかの理由」をFA当事者が明かす

  5. 5

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  3. 8

    どうなる?「トリガー条項」…ガソリン補助金で6兆円も投じながら5000億円の税収減に難色の意味不明

  4. 9

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 10

    タイでマッサージ施術後の死亡者が相次ぐ…日本の整体やカイロプラクティック、リラクゼーションは大丈夫か?