著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

CM出演の山下弘子さん25歳で死去も…肝臓がんは予防できる

公開日: 更新日:

 若くして肝臓がんで亡くなった方をご存じでしょうか。山下弘子さんです。今月25日、25年の人生に幕を閉じたと伝えられています。

 大学1年だった19歳の時に肝臓がんが見つかり、「余命半年」を宣告されたそうです。それでも、前向きに治療を続ける、その姿が共感を呼び、アフラックのCMに出演するなど元気に活躍されていました。

 一般の方は肝臓の病気というと、アルコールの影響と思われるかもしれませんが、度重なる飲酒の影響で肝臓がんになるのはまれです。肝炎を起こすウイルス感染による肝臓がんが、全体の8~9割に上ります。

 つまり、肝炎ウイルスに感染して肝炎を起こし、それが慢性化し、肝硬変に悪化。ひいては肝臓がんになるのです。感染が原因の中心という点で、ピロリ菌感染による胃がんと似ているでしょう。

 そのウイルスは5つあります。要注意なのは、B型とC型です。2000年代になり、どちらも効果的な薬剤が登場。治療が急速に進歩しています。

 B型は母子感染や性行為感染が主な原因ですが、バラクルードなどの薬剤でウイルスを減らすことが可能に。一方、ワクチンがあり、母親の感染が分かると、新生児やパートナーにワクチンを接種して感染を防ぐことができます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    小泉進次郎「無知発言」連発、自民党内でも心配される知的レベル…本当に名門コロンビア大に留学?

  2. 2

    クビ寸前フィリーズ3A青柳晃洋に手を差し伸べそうな国内2球団…今季年俸1000万円と格安

  3. 3

    高畑充希は「早大演劇研究会に入るため」逆算して“関西屈指の女子校”四天王寺中学に合格

  4. 4

    9日間の都議選で露呈した「国民民主党」「再生の道」の凋落ぶり…玉木vs石丸“代表負け比べ”の様相

  5. 5

    国分太一コンプラ違反で無期限活動休止の「余罪」…パワハラ+性加害まがいのセクハラも

  1. 6

    野球少年らに言いたい。ノックよりもキャッチボールに時間をかけよう、指導者は怒り方も研究して欲しい

  2. 7

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 8

    ドジャース大谷「二刀流復活」どころか「投打共倒れ」の危険…投手復帰から2試合8打席連続無安打の不穏

  4. 9

    28時間で150回以上…トカラ列島で頻発する地震は「南海トラフ」「カルデラ噴火」の予兆か?

  5. 10

    自転車の歩道通行に反則金…安全運転ならセーフなの? それともアウト?