著者のコラム一覧
神崎浩孝医学博士、薬剤師

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

「痛み」の薬で太ってしまい中止を希望する患者もいる

公開日: 更新日:

 副作用のない薬はない――。これは事実です。一方で、抗がん剤の副作用や、抗アレルギー薬による眠気のような高頻度に起こることが分かっている副作用以外は、あまり経験することがないのもまた事実です。

 今回は「痛み」、特に神経障害性疼痛という神経からくる痛みの治療薬「リリカ」(プレガバリン)の副作用を取り上げます。

 痛みは誰しも経験しますが、高齢になるにつれて、腰や背中の痛み、四肢のしびれなどが出てくるもので、それらの痛みが3カ月以上持続すると「慢性痛」と呼ばれます。種類はさまざまありますが、中でも神経障害性疼痛という、ジンジンまたはビリビリした痛みに対してリリカを用います。

 頻度の高い副作用として、眠気(25~40%程度)、ふらつき(15~25%程度)が挙げられます。リリカを飲み始めると多少なりとも誰しもが経験する副作用です。

 ほかには「体重増加」が15%程度の人にみられます。実際に「薬を飲んで太ったから薬をやめたい」という女性患者さんがいらっしゃいました。また、まれに「霧視」という副作用が表れます。目がぼんやりとかすむような、視力が低下したような症状です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?