慢性心不全の息切れや呼吸困難 運動能力の低下に原因あり

公開日: 更新日:

 家族や自分が心筋梗塞を起こした場合、過度な安静は禁物だ。先月「日本心臓リハビリテーション学会学術集会」が行われた。「慢性心不全を心肺運動負荷試験で診る」をテーマに教育講演を行った同学会副会長の榊原記念病院顧問・伊東春樹医師に話を聞いた。

 現在、慢性心不全の患者が急増。団塊世代が80代を迎える2030年には、心不全患者であふれ返る「心不全パンデミック」が到来するだろうといわれている。

「心筋梗塞や狭心症など急性期の心臓病に対する治療技術は向上しており、適切に病院へ搬送されれば命を落とすことは少なくなりました。ところが“その後”の治療が行われていない。慢性心不全が増え、本来は期待できた寿命を全うできない結果を招いています」

 心不全とは、心筋梗塞をはじめとする心臓病などで心臓の働きが悪くなり、体の要求を満たせない状態をいう。

 急に起こるものが「急性心不全」。それによって「動けない・動かない」が続き、自律神経異常、デコンディショニング(全身の働きの調節異常)、廃用症候群(体を動かさないでいることによる障害)、骨格筋の質・量の変容などが起こる。これを「慢性心不全(症候群)」という。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・大山悠輔「5年20億円」超破格厚遇が招く不幸…これで活躍できなきゃ孤立無援の崖っぷち

  2. 2

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  3. 3

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  4. 4

    W杯最終予選で「一強」状態 森保ジャパン1月アジア杯ベスト8敗退からナニが変わったのか?

  5. 5

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  1. 6

    指が変形する「へバーデン結節」は最新治療で進行を食い止める

  2. 7

    ジョン・レノン(5)ジョンを意識した出で立ちで沢田研二を取材すると「どっちが芸能人?」と会員限定記事

  3. 8

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 9

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  5. 10

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も