【ストレスホルモン】血糖値や血圧を上昇させて体を守る

公開日: 更新日:

糖質コルチコイドのひとつであるコルチゾールには、炎症やアレルギー、免疫機能を抑制する強い作用があります。医薬品の『副腎皮質ホルモン薬』や『ステロイド薬』は、この糖質コルチコイドを合成した薬です。過度なストレスを継続的に受けていると、感染症などの病気にかかりやすくなるのは、コルチゾールの分泌が常に高まり免疫力が低下するためです」

 このように、コルチゾールは生命維持に欠かせない重要なホルモン。しかし、頻度は少ないが病気によって過剰分泌や分泌低下が起こる場合もある。コルチゾールが低下するのは「副腎皮質機能低下症」だ。脳の下垂体から分泌される副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)をつくる部分が自己免疫によって攻撃される病気だ。体重減少、低血糖、低血圧などを引き起こす。

「一方、過剰になるのが『クッシング症候群』。副腎皮質や下垂体に腫瘍ができて起こります。典型的な症状は、顔が真ん丸くなり、赤ら顔になる“ムーンフェース”。逆に手足は細くなり、筋力が低下します。また、食欲高進、高血圧糖尿病、骨がもろくなったりします」

 病気の治療でステロイド薬を長期投与した場合も「医原性クッシング症候群」が起こることがあるという。何よりもストレス対応ホルモンに頼り過ぎない生活が、健康のためには肝心だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」