著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

要介護予防のために知っておくべき「ロコモ」と「サルコ」

公開日: 更新日:

「ロコモ」「サルコ」と聞いて、その意味を答えられる人は、よほど健康に関心がある人です。

“聞いたことはあるけど意味は分からない。90歳すぎても、元気に暮らす呪文のようなものじゃない?”という人が大多数でしょう。しかし、これはちゃんとした医学用語です。しかも、要介護を予防する上で大切な言葉です。

 ロコモは「ロコモティブシンドローム」の略で、「運動器の障害のため移動能力(歩行能力)が低下した状態」を指します。テレビの健康食品のCMで、膝の軟骨がすり減って痛くて歩けない体のお年寄りを見たことがあるはずです。ロコモはあんな感じです。もちろん膝だけなく、股関節や腰などが痛くて歩けないのもロコモの仲間です。

 グルコサミンやコンドロイチンが効くと言っています。ただし、エビデンスがどのくらいあるかは、かなり疑問。それでも各社、あれだけCMを打てるところを見ると、わらにもすがる老人のいかに多いかが、容易に想像できるというものです。健康食品では「プラセボ(偽薬)効果も効果のうち」という説もありますから、信じて飲めば、効くのでしょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった