「消化器がんマイクロアレイ血液検査」で膵臓がんも早期発見

公開日: 更新日:

「現在、検査試験対象は胃・大腸・膵臓・胆道といった消化器のがんで、これらのがんに関しては、高い感度と特異度(がんでない人をがんではないと判別できる確率)を示しています。特に早期発見が難しいとされている膵臓がんも、ステージ2から反応することを臨床研究で確認しています。早期膵臓がんであるステージ2から治療を始めると、ステージ3から始めた場合よりはるかに生存率が高くなります」

 また、大腸がんについても、「親や祖父母が大腸がんであったり、過去にポリープが見つかったりしている人は特にこの検査を受けることをおすすめしたい」と言う。

 もっとも、消化器がんマイクロアレイ血液検査は、がんの診断をするものではないので、この検査で陽性になった場合は、改めて正式な診断をつけるための精密検査を受ける必要がある。

「PETや内視鏡検査と一緒にこの検査を受ける人も多いですが、価格を除けば手軽に受けられるのがマイクロアレイ血液検査の特長で、これ一本だけを受ける方もいらっしゃいます。1年に1回など定期的に受けて、5、6回目のリピーターとなっている方もかなりいらっしゃいますね」

 すでに検査実績は、年間4000例程度にも及んでいるという。

(フリージャーナリスト・里中高志)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち

  4. 4

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  5. 5

    クマと遭遇しない安全な紅葉スポットはどこにある? 人気の観光イベントも続々中止

  1. 6

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲

  4. 9

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  5. 10

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が