著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

ロボットが余命宣告する時代 医師と患者の関係良好の期待も

公開日: 更新日:

 AIやロボットが私たちの生活を豊かにする一方で、多くの職を奪うという論争は日々絶えることがありません。医療現場では、「ロボットから余命宣告された」との訴えがニュースになり波紋を呼んでいます。

 カリフォルニア州のカイザー・パーマネンテ・メディカルセンターの病室で医師を待っていた78歳の患者、アーネスト・クインタナさんの元を訪れたのは、主治医ではなく「テレプレゼンス・ロボット」。

 ロボットの頭部分がスクリーンになり、そこに別の場所にいてリモートでつながっている主治医の顔が写っているものです。

 そこで告げられたのは、クインタナさんの慢性閉塞性肺疾患の病状には手の施しようがないという冷酷な現実でした。

 クインタナさんは当時孫娘と一緒にいて、耳が遠いクインタナさんのために彼女がその事実を伝えなければならず、その状況が事態をますます悪くしました。ショックを受けた孫娘はその様子を撮影し、ネットに投稿したことから炎上。そしてクインタナさんは翌日亡くなりました。

 患者の生死に関わる繊細であるべきコミュニケーションが、このような形で行われたことは残念としか言いようがありません。しかし、同様のことは今後も起こりうると警告する声も少なくありません。深刻な医師不足で、特に貧困地域の病院ではビデオスクリーンによる診察が必要不可欠になっていくと考えられているからです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  2. 2

    横浜高では「100試合に1回」のプレーまで練習させてきた。たとえば…

  3. 3

    健大高崎158キロ右腕・石垣元気にスカウトはヤキモキ「無理して故障が一番怖い」

  4. 4

    中居正広氏「秘匿情報流出」への疑念と“ヤリモク飲み会”のおごり…通知書を巡りAさんと衝突か

  5. 5

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  1. 6

    前代未聞! 広陵途中辞退の根底に「甲子園至上主義」…それを助長するNHK、朝日、毎日の罪

  2. 7

    渡邊渚“初グラビア写真集”で「ひしゃげたバスト」大胆披露…評論家も思わず凝視

  3. 8

    中居正広氏は法廷バトルか、泣き寝入りか…「どちらも地獄」の“袋小路生活”と今後

  4. 9

    あいみょんもタトゥー発覚で炎上中、元欅坂46の長濱ねるも…日本人が受け入れられない理由

  5. 10

    あいみょん「タモリ倶楽部」“ラブホ特集”に登場の衝撃 飾らない本音に男性メロメロ!