エアコンが乾燥を助長 インフルウイルスを殺す加湿の目安

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 これは、1961年にG・J・ハーパーが発表した論文だ。50%の湿度が、インフル予防の根拠になっているが……。

「湿度50%、気温30度に含まれる水分量は15グラムですが、気温10度だと4・6グラムに減ります。水分そのものが少ないので、乾燥を感じるし、それで喉が渇くと余計にウイルスが上気道に感染しやすいのです」

 実は、空気中の水分量が11グラムを下回ると、インフルエンザが流行するといわれる。家電量販店には、温度と室内の水分量をセットで表示する温湿度計が1000円程度で売られている。それを参考にして室内の水分量が11グラムを上回るように加湿するのがベターだろう。室温25度で、湿度50%だと、水分量は11・5グラムになる。過剰な加湿はカビを繁殖させる。加湿の目安は、室温20~25度、湿度は60%までだ。

 気象庁によれば、今年1、2月の東京の平均湿度は50%台だが、最小湿度は20%に下がる。都市部の湿度は低下傾向で、2003年2月28日には最小湿度6%を記録。砂漠の平均湿度が20~25%といわれるから、東京の冬の湿度はタイミングによっては砂漠以下。加湿の大切さが、見て取れるだろう。

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