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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

アメリカのがん死亡率が過去30年で29%低下したのはなぜか

公開日: 更新日:

 アメリカでのがん死亡率が1991年以降、29%も低下――。アメリカがん協会から発表され、話題を呼んでいます。これを数に換算すると、亡くなった人の数が290万人減少したことになるそうです。

 死亡率低下の最大の理由は、肺がんによる死者の減少です。

 肺がんの死者は乳がん大腸がん、前立腺がん、脳腫瘍をすべて合わせた数をしのぎ、全体の4人に1人を占めているため、その減少が全体の数字を引き下げたことになります。

 その肺がんによる死者が減少した理由は、喫煙率の低下と肺がん治療の進歩です。

 1960年代には40%を超えていたアメリカ人の喫煙率は、2015年には14%を割るまで大幅に下がりました。たとえ今は禁煙していても、かつての喫煙が原因で肺がんになるケースもまだ少なくありません。しかし今後、その数は減っていくだろうと予測されています。

 さらに、最新のイメージング技術によりがんのステージ診断がより正確にできるようになったこと、侵襲の少ない手術の進歩、15年以降に始まった免疫療法も、死亡率低下に大きく貢献しました。

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