中国で正式に認められるアビガンは日本でも切り札になるか

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルス感染症(COVID―19)に対する治療の“切り札”になるのだろうか。現在、世界各国で治療薬の開発や既存薬の応用が進められているが、中でも期待されているのが抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」(一般名ファビピラビル)だ。

 3月17日、中国の科学技術省が「新型コロナウイルスの治療に有効だ」と発表。今後、中国内の医療機関には治療薬のひとつとして推薦し、診療ガイドラインへの掲載を正式に推奨する方針を明らかにしている。

 アビガンは日本の富士フイルム富山化学が開発した薬で、日本ではインフルエンザ薬として承認されている。しかし、胎児に奇形が生じる催奇形性が動物実験で確認されていて、妊婦には使用できない。また、妊娠の可能性があれば男女とも確実な避妊が必要になることなどから、既存の薬剤が効かない新型インフルエンザなどが流行した場合に国が投与開始を検討する“特殊な薬”という位置づけで、一般には流通していない。

 有事に備えて日本では200万人分が備蓄されているが、新型コロナウイルスの治療薬として期待してもいいのか。岡山大学病院薬剤部の神崎浩孝氏は言う。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  2. 2

    初の黒人力士だった戦闘竜さんは難病で入院中…「治療で毎月30万円。助けてください」

  3. 3

    吉沢亮は業界人の評判はいいが…足りないものは何か?

  4. 4

    「俺は帰る!」長嶋一茂“王様気取り”にテレビ業界から呆れ声…“親の七光だけで中身ナシ”の末路

  5. 5

    吉沢亮「国宝」150億円突破も手放しで喜べない…堺雅人“半沢直樹ブーム”と似て非なるギャラ高騰の行方

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    トイレ盗撮も…谷村新司が息子を叱れない“恥ずかしい過去”

  4. 9

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  5. 10

    西野カナ×Perfumeショットにファンびっくり…ザワつき巻き起こした「のっち不在ショット」を読み解く