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水井睦みずい整形外科院長

みずい整形外科院長。日本整形外科学会認定専門医、同会認定脊椎脊髄病医、同会認定リウマチ医、日本体育協会認定スポーツドクター。1995年北里大学医学部卒業。横浜市立大学医学部整形外科入局。大学病院、国立病院などを経て、2005年から東京・祐天寺にて開院。

テレワークが長引いて腰や肩が凝るように…なぜなのか?

公開日: 更新日:

【Q】 緊急事態宣言以降、自宅でテレワークするようになりました。最初はリラックスできると喜んだのですが、腰や肩が凝るようになり痛みも感じます。なぜですか? (30代男性)

【A】 同様の質問を最近よく受けます。原因は椅子にあるのかもしれません。会社にもよりますが、職場では長時間座って作業をしても疲れにくい椅子が用意されています。ところが、家庭用の椅子は必ずしもそうではありません。そもそも人間は足で重力に対してバランスを取るために背骨はS字状になっています。しかし、座ると背骨のS字状が崩れてアーチ状になり、腰や椎間板への負担が大きくなって疲れ、肩や腰が痛くなるのです。

 疲れない椅子には3つの条件が必要です。①接触面が広いこと②背骨のS字状のサポート機能がある③サイズの調整可能なことです。お尻があたる部分が硬い椅子に比べて軟らかい方が長時間座れるのは、硬い椅子ではお尻との接地面が少なくお尻にかかる圧力が分散できないからです。また、背骨のS字状をキープするには座ったときに骨盤を安定させなければなりません。そのため、ビジネスマンが使う椅子の多くは第5腰椎、第3腰椎をサポートできるように工夫されています。ひじ掛けがついているのは意外に腕の重さが体の負担になるからです。実は両腕の重さは体重の16%程度を占めるとされており、ひじ掛けに両腕を乗せることで体の負担を軽減させているのです。さらに、背骨のS字は個人差があるため、背もたれ部分を調整できるような椅子を使っている会社もあるようです。

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