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水井睦みずい整形外科院長

みずい整形外科院長。日本整形外科学会認定専門医、同会認定脊椎脊髄病医、同会認定リウマチ医、日本体育協会認定スポーツドクター。1995年北里大学医学部卒業。横浜市立大学医学部整形外科入局。大学病院、国立病院などを経て、2005年から東京・祐天寺にて開院。

疲れやすく仕事に集中できない…原因は「姿勢」は本当か?

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 当然のことですが、立ち姿勢が悪い人は筋疲労が強くなります。立位姿勢を100とした場合の第3腰椎椎間板への内圧変化を調べた調査では、前傾の立ち姿は、負担の少ない立ち姿に比べて1・5倍になることが明らかになっています。

 多くの人は立っているより座っている方が楽だと考えますが、腰への負担を考えた場合、これも思い込みに過ぎません。良い姿勢で座ったとしても立位の1・4倍、パソコン作業のように椅子に浅く座って背骨が丸くなり、顔が前に出る悪い姿勢を取ると、1・85倍にもなるといわれています。また、座った状態で机の下の重い荷物を持ち上げようとすると立位の2・75倍もの負担が腰に加わります。

 座ったときの姿勢はどうでしょうか? 前回もお話ししましたが、本来人間の背骨は成人で約5キロともいわれる頭部の重さを支えるためS字状になっています。ところが座ると背骨のS字状が崩れてアーチ状になり、腰や椎間板への負担が大きくなって疲れやすくなるのです。ですから、椅子に座ったときの良い姿勢というのは、背もたれと座板で第3腰椎周辺をしっかりサポートできるように深く座り、前傾になり過ぎず、頭部が骨盤に垂直になるように努めることです。見た目が良いからと「モデル座り」をする人がいますが、これは体に負担をかけてしまいます。椅子に浅く腰掛けて、背筋を伸ばして座る姿勢のことですが、これでは自分の体重を足の付け根と座骨で支えることになり、ももの裏側などに圧力がかかりやすくなる。それをさけるために、重心を前にして机に置いた肘で支えて圧力を分散しようとします。しかし、これでは長時間座ることはできません。

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