これも条件反射なの?「水の音」聴くとトイレが近くなる
「水の音を聞くと尿意をもよおす」という人は多くいると思います。「水道の蛇口から流れる音」「洗濯機を回しているときの音」「小川のせせらぎ」などです。どうして水の音でトイレに行きたくなるのでしょうか。それには「条件反射」が大きく影響しているといわれています。
条件反射は、ロシアの生理学者イワン・パブロフによって行われた「パブロフの犬」の実験で発見され、有名になった生理現象です。犬にベルを鳴らしてエサを与えると、ベルを鳴らしただけで、犬が唾液を分泌するようになります。日本人でいえば、梅干しを見ると、自然とツバが出てくる現象と同じです。
これは過去の経験によって後天的に獲得された反射行動で、脳の刷り込み(思い込み)によって起こるといえます。ですから、脳が「水の音=排尿」と記憶している人は、水の音を聞くと尿意をもよおすのです。
通常、人は膀胱(ぼうこう)に尿がある程度たまると、膀胱内の圧力センサーから脳に信号が送られ尿意として認識されます。約150ミリリットルたまると軽い尿意、約250ミリリットルたまると強い尿意を感じます。