「下駄」で足指の内在筋が鍛えられ つまづきの防止になる

公開日: 更新日:

 もう1点は、郷土愛である。町おこしのため、全国的に知られていた「松永下駄」の再興を願って、下駄の研究に着手したという。

 下駄の効能は、靴に比べて、まず通気性にたけていることから「水虫」にはなりづらい。

 また、下駄は「外反母趾」(ハイヒールを好む女性に多く、親指のつけ根部分の骨が変形して痛みが生じる)の心配もほとんどない。

 歩く姿勢も、必要以上に楽に歩けてしまう運動靴と相違し、程度よく負荷がかかる下駄履きは、特有の効果がある。

 京都・舞子さんが好例のように、正しい姿勢の歩行は、ゆがむ姿勢を排除するなど、下駄は健全な体の一助になる。

「なんといっても下駄履きの健康は、足指の第1趾と第2趾の間に鼻緒を入れて歩くことですね。これは『内在筋』(歩行中に必要な柔軟性、弾力性の筋肉)を強めます。これが弱くなると可動域が制限されます。自動車社会で脚の筋肉が弱り、指の器用さも薄れ、歩く基本の足指が劣化してきました。その足指を鍛えるためにも、鼻緒をつかんで歩くのが効果的なのです。靴文化であるドイツの知人は、日本文化の下駄について感心していました」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ