著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

検診受診率が前年同時期比30%減で重大病見逃しのリスク増

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、健康診断の受診率が前年の同じ時期と比べて30%余り減少しているそうです。日本総合健診医学会と全国労働衛生団体連合会が全国180の健診センターや病院に調査を行い、分かりました。

 特に、4月、5月は、受診者が前年より約80%減少。9月になって受診者数は回復傾向にあるものの、緊急事態宣言などで中止や延期をした健康診断を、年度内にすべて終わらせられないと回答する医療機関も少なくないとのことです。

 この連載の読者の中にも、「コロナで病院に行くのは怖いから、今年は健診をやめた」「何らかの不調があっても極力病院に行かない」「歯科や眼科は先送りにしてもよさそうだから、コロナの感染が終息してからにしよう」などと考えている方もいるのではないでしょうか?

 多くの医療従事者が心配しているのは、“受診控え”によって、がん心筋梗塞脳卒中などの重大病の見逃し、あるいは重大病につながる疾患の見逃しが増えるのではないかということです。

 少し前の発表ですが、ニューヨーク・タイムズ紙の調査でニューヨーク周辺の病院や医療関係者が「心臓発作の患者が4~6割減った」と答えているのに対し、ニューヨーク市消防局のデータでは「心臓発作の救急搬送が前年の同時期と比べて4倍増加」。その理由のひとつとして、コロナ感染を恐れて既往症のある方が“受診控え”をしていることが挙げられています。

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