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坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

「健康のために」取り始めたら逆に体を害してしまった…

公開日: 更新日:

 患者さんから「○○○が糖尿病にいいそうですね」と言われることが、時々あります。

 たとえば、緑茶です。生活習慣とがんなどがどう関連しているかを調べるために行われた大規模コホート研究で、緑茶を1日6杯以上飲む人では、週1杯以下とほとんど飲まない人と比べて、糖尿病の発症率が33%少なかったとの結果が出ています。

 緑茶に関しては、日本を代表する疫学調査「久山町研究」でも、「緑茶に含まれるテアニンという成分の代謝物エチルアミンの血清濃度が高い人は、2型糖尿病発症リスクが低い」との結果が出ています。

 これを踏まえたさらなる研究では、血清エチルアミンの濃度が上昇するに従い2型糖尿病の発症リスクは下がり、最大で21%低下したとの結果でした。

 緑茶は糖尿病以外にも、心臓病脳卒中などのリスク低下、認知症予防などの研究結果が発表されています。ほかにも「緑茶のカテキンが血圧、体脂肪脂質を調整し、血糖値を改善」「緑茶のカフェインが血管を修復」といった可能性も挙げられています。

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