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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

ネットに赤裸々投稿 AV男優・沢木和也ががんで学んだこと

公開日: 更新日:

 米国では、予後の悪い甲状腺未分化がんの患者さんでの報告があります。肺に5カ所の転移があり、そのうちの1カ所に放射線を照射する一方、免疫チェックポイント阻害剤を使用した結果、1年で元の甲状腺の病巣も残りの転移巣も腫瘍が消えたのです。これほど劇的な効果はまれですが、今後、期待が持てる治療法といえます。

 がんは骨盤にも転移していて、その痛みで歩けない。横になって同じ姿勢でいるのもつらい。そんな記述もあります。

 がんの骨転移は沢木さんが記しているようにとても痛い。しかし、放射線が有効で、8割以上よくなります。残念ながら日本では、骨転移への放射線治療はあまり行われていないので、ぜひ覚えておくことをおすすめします。

 3つ目が、リンパ節転移に関する記述です。その影響で首を回せないほど痛んだほか、セリフがかすれたのは、そのせいかもしれないといった振り返りもあります。咽頭がんなどがリンパ節に転移すると、症状として声がかれやすい。とてもよくあるのです。

 声帯を動かしている神経は、脳から首を伝わって食道に沿って下りていき、肺のあたりからまた上にあがって喉にある声帯につながります。リンパ節転移でその神経がマヒすると、声がかれやすくなるのです。

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