薬用に使われていたフキノトウはアク抜きで天然毒素を排除

公開日: 更新日:

 この季節、毎年楽しみにしているのが山菜だ。

 先日、そば屋に行くと、天ぷらにフキノトウ。和風グラタンにもフキノトウ。酒のつまみに、フキ味噌。あの何とも言えない香りが口の中でパーッと広がり、「春だなぁ」という気持ちになった。

 平安時代、フキノトウは薬用にされていたとか。フキノトウの苦味は、体の酸化を抑制するポリフェノール類によるもの。食物繊維が豊富なので、便通改善も期待できる。

 東洋医学では、フキは血を巡らせ、咳、痰、便秘などに効果があり、体を温める作用がある。一方、フキノトウ(フキのつぼみ部分がフキノトウ)は体を冷やす作用がある。フキ、フキノトウいずれも、気管支炎、胸のつかえ、食欲不振改善にもいいとされる。

 フキノトウを調理するときは、きちんとアク抜きを。というのも、農林水産省の調査で、フキノトウには「ピロリジジンアルカロイド類」という天然毒素が含まれていることが分かっているからだ。

 農水省によると、ピロリジジンアルカロイド類はフキ、フキノトウどちらにも含まれているが、フキノトウの方が濃度が高い。ピロリジジンアルカロイド類は水に溶けるので、アク抜きで量を減らせられる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ