脳<下>「ブレーンフード」コリンに注目 記憶や筋肉に関係

公開日: 更新日:

 では、ブレーンフードとは、どのような食べ物になるのか。特に注目されるのは「コリン」という栄養素だ。コリンは、たとえば大豆に含まれている「大豆レシチン」の名称で親しまれているもので、これを摂取すると肝臓でコリンに合成される。それが脳に送られて神経伝達物質の「アセチルコリン」が合成される。つまり、コリンを食べなければアセチルコリンはできないのだ。

「アセチルコリンが大切なのは、3つの重要な役割があるからです。脳の中の『大脳基底核』という神経細胞集団の働きを良くして、『記憶を助ける役割』があります。もうひとつは『筋肉を動かす役割』。3つ目は『副交感神経を働かせる役割』です。記憶を助ける役割では、アセチルコリンが不足すると、一時記憶に関わるワーキングメモリーがうまく機能しません」

 すでに30年ほど前に、アルツハイマー病の患者の脳でアセチルコリンの減少が発見されている。それによって開発されたのが「アリセプト(一般名・ドネペジル)」という薬だ。この薬は、アセチルコリンを分解する酵素を阻害することで効果を発揮する。ただし、アルツハイマー病の初期の進行を遅らせるだけで、症状を改善させる効果は認められていない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    国分太一の先行きはさらに険しくなった…「答え合わせ」連呼会見後、STARTO社がTOKIOとの年内契約終了発表

  2. 2

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  3. 3

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  4. 4

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  5. 5

    日本語ロックボーカルを力ずくで確立した功績はもっと語られるべき

  1. 6

    都玲華プロと“30歳差禁断愛”石井忍コーチの素性と評判…「2人の交際は有名」の証言も

  2. 7

    規制強化は待ったなし!政治家個人の「第2の財布」政党支部への企業献金は自民が9割、24億円超の仰天

  3. 8

    【伊東市長選告示ルポ】田久保前市長の第一声は異様な開き直り…“学歴詐称”「高卒なので」と直視せず

  4. 9

    AKB48が紅白で復活!“神7”不動人気の裏で気になる「まゆゆ」の行方…体調は回復したのか?

  5. 10

    ラウールが通う“試験ナシ”でも超ハイレベルな早稲田大の人間科学部eスクールとは?