著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」名誉院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

豊臣家を滅ぼしたとされる「梅毒」豊臣寄り武将が次々と…

公開日: 更新日:

 その結果、力を失った豊臣家に代わって家康は天下を取ることを決意したとも言われ、秀吉が亡くなって17年後の1615年に大坂夏の陣で豊臣家を滅ぼしてしまうのです。もし、豊臣家に近い戦国武将の死因が梅毒であるのなら、豊臣家はある意味、梅毒という感染症により滅亡したと言えなくもないのです。

 梅毒は、いまも代表的な性感染症のひとつに数えられています。太平洋戦争直後は22万人を超える患者が記録されましたが、その後、「ペニシリン」と呼ばれる薬が登場して激減。1997年には患者数が500人近くまで減りました。

 ところが2011年以降、若い女性を中心に増えています。その原因は訪日外国人が急増したことや、これまでなら出会うことのない人との出会いを可能にするマッチングアプリが登場したためともいわれていますが、それを裏付けるデータはありません。

 個人的にはコンドームをつけなくなったからだと考えています。エイズが話題になったときは、コンドームを装着することは性交渉の常識となっていましたが、エイズの話題が薄れるにつれてその常識が揺らいでいるように感じています。

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